新約聖書中の一書。わずか25節の短い書簡である。ユダ書ともいわれる。
『ユダの手紙』はわずか25節しかない。本書はもともと個人や特定のグループに宛てたものでなく、
各地の共同体で広く読まれる為に書かれたものである。
文面から読みとれる事は著者が『エフェソの信徒への手紙』などのパウロ書簡を読んでいるという事である。
更にギリシア語原文の文体を見ると著者がギリシア語に通じていた事がわかる。書簡は冒頭にあるように「すべてのキリスト者」に宛てられており、偽教師の教えに警戒するよう説いている。本書の成立時、教会には仮現論(ドケティズム)、
マルキオン派の教え、グノーシス主義などが入り込んでいて、警戒されていた。
書簡の文体はきわめて攻撃的で情熱的なものである。著者は反対者達の悪行を批判し、警戒を求める。
本書に見られる批判の言葉は新約聖書中で最も激しいものであるとさえいえる。
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