聖書について
- 四福音書の著者とメッセージ(1) -

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1)マタイによる福音書  (AD80年頃)
  ・この福音書は、最も旧約聖書の系列を受け継いでいる。
   「わたしが律法や預言書を廃するためにきた、と思ってはならない。
   廃するためではなく、成就するためにきたのである。
   よく言っておく、天地が滅びゆくまでは、律法の一点、一画も
   すたることなく、ことごとく全うされるのである。」  
                             マタイ5:17-18

  ・マタイが告げている「神の国」は未来のものである(13:43)、
   とともに、すでに現在の現実である(12:28)ともいっている。
   したがって、「まだ」と「すでに」との中間的な現在にいるの
   だと考えている。

  ・マタイは、キリスト教に改宗したユダヤ教徒。
   伝承は、12使徒の一人となった「取税人」マタイとしている。

2)マルコによる福音書  (AD70年頃)
  ・この福音書の意図は、冒頭の「神の子、イエス・キりストの
   福音の始め」によくあらわれている。

  ・「救世の秘密」(1:34等)はこの福音書の特徴であるが、
   これはイエスについて、正確な記憶を伝えていると考えられている。
   すなわち、イエスは当時の救世主像と違う自分を、
   誤解されないよう配慮したのである。

  ・マルコは、使徒ペテロの秘書であり、この福音書はペテロの
   口述を記録した、といわれている。
   マルコは新約聖書にでてくる「マルコと呼ばれるヨハネ」と
   同一人物とされている。マルコは、使徒パウロの伴侶でもある。
   マルコは、イエスに直接会ったことがある。
   「ある若者が亜麻布をまとって、イエスのあとについて行ったが、
   人びとが彼を捕まえようとしたので、その亜麻布を捨てて、
   裸で逃げて行った」(14:51-52)、この若者はマルコであろう。